令和2年11月8日、長く延期になっていた立皇嗣の礼が挙行されました。政府はかねて、立皇嗣の礼後速やかに「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家創設等」について検討を始めるとしています。
我が国は2600年余、126代にわたる皇統の歴史は、お一方の例外もなく初代神武天皇に繋がる男系血統で紡がれてきました。悠仁親王殿下と同世代の男性皇族がいないからと、安易に女系天皇や、それに繋がる女性宮家を認めることは、国体の破壊を意味すると確信します。そして、この万世一系を守らなければ、日本が日本でなくなると言っても過言ではありません。ましてや皇位継承問題をジェンダー論で語るべきではありません。しかし、「女系天皇」「女性天皇」の違いを理解している国民は6%しかおらず、他94%の国民は女系天皇の意味さえ良く分からないといった状況であると、NHKの世論調査で明らかになりました。
今回、「天皇・皇室の基礎知識」をはじめ、「女系天皇」「女性天皇」の違い、何故男系一系でなければいけないのか、国民が誤解している皇室など、安定的皇位継承のため、「天皇を中心とする日本の歴史・文化・伝統を守ること」を、正しく理解していただく機会にしたいと思います。
【三荻 祥(みつおぎ さき)氏(講師プロフィール)】
昭和59年香川県生まれ。平成19年長崎大学を卒業後、日本青年協議会の職員として大学生の育成、月刊誌『祖国と青年』の編集に携わる。上皇上皇后両陛下、天皇皇后両陛下の行幸啓地への取材のほか、神道政治連盟首席政策委員・田尾憲男氏の下で戦後の皇室制度・皇室法についての研究を行う。
第26回産経新聞社主催「土光杯全日本青年弁論大会」で最優秀賞土光杯受賞。第5回「真の近現代史観懸賞論文」佳作入賞。
共著『天皇陛下がわが町に』『沖縄戦跡・慰霊碑を巡る』(ともに明成社)、論文『平成の世に生きる若者にとって皇室とは』(別冊「正論」vol.14)、『天皇陛下についてもっと知ろう』(月刊「正論」2019年12月号)など。